ドイツのエネルギー・環境分野の最新情報をお届け

2026年第2号

ごあいさつ

 

ニュースレターをご購読の皆様、

中東情勢の悪化とホルムズ海峡の封鎖は、世界のエネルギー供給や重要資源の調達にとって重大な地政学的課題をもたらしました。このような背景から、産業生産における資源の効率的な利用は、これまで以上に重要性を増しています。

ハノーファー・メッセで開催された第19回日独経済フォーラムのテーマは、まさに時宜を得たものとなり、持続可能で資源効率が高く、技術的に連携された産業に関する重要な課題にフォーカスしました。

また、産業におけるエネルギー効率は、今年2月にベルリンで開催された日独エネルギー移行評議会(GJETC)のステークホルダー対話でも取り上げられました。その初期成果は、すでに評議会のホームページ内で公開されています。

不透明な状況が続く中ではありますが、これらの重要なテーマにおいて世界をリードする工業国である日独両国の協力に寄与することは、大きな意義があると言えるでしょう。

 

ヨハンナ・シリング

ECOS代表取締役


経済ニュース

 

ハノーバー・メッセにて、ドイツ首相が開会挨拶

2026年4月20日から24日に開催されたハノーバー・メッセ2026は、「Think Tech Forward」をテーマに、技術革新と経済のデジタルトランスフォーメーションを中心に据え、特に人工知能(AI)の産業応用に焦点が当てられた。AIは生産性や効率の向上、資源の最適活用、コスト削減を通じて産業競争力の強化に寄与すると強調された。

パートナー国はブラジルであり、同国は南米におけるドイツ最大の貿易相手国である。2024年にはドイツから130億ユーロ以上の輸出があり、今後さらに経済関係の深化が見込まれている。また、EUとMERCOSUR(南米南部共同市場)の協定は関係各国の経済をより強固で自立的、かつレジリエントなものにすると期待されている。 さらにドイツ政府は、ディーゼルやガソリン、航空燃料などの重要資源の安定供給を最優先事項と位置づけ、欧州各国および関係機関と連携しながら供給の安定確保に取り組む姿勢を示した。 開会演説でフリードリヒ・メルツ首相は、本展示会を「未来と希望を示す場」と位置づけ、前向きな展望と技術力の再確認の機会であると強調した。

(出典:2026年4月19日ドイツ連邦政府

ドイツ連邦政府、成長見通しを下方修正

ドイツ連邦政府は春季経済予測にて、2026年の実質GDP成長率見通しを0.5%と発表した。連邦政府は経済・エネルギー省の主導のもと、年に3回、ドイツのマクロ経済の動向を予測している。

中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡の実質的な封鎖によるエネルギー・原材料価格の高騰があり、ドイツでは企業や家計の負担が増している。連邦政府は年初の見通しを修正し、2026年の実質GDP成長率を0.5%とする予測に改めた。 こうした逆風にもかかわらず、個人消費は引き続き経済の下支えとなる見込みであり、内需の回復や減税措置、インフラ・防衛分野の政府支出が投資と景気の下支えに貢献するとされる。一方で、関税などの保護主義的措置や競争力低下により、輸出は引き続き低迷する見通し。 先行きは中東情勢の動向に大きく左右され、不確実性は依然として高い。政府は2027年の成長率を0.9%と予測し、インフレ率は2026年2.7%、2027年2.8%と見込んでいる。 政府は燃料対策やエネルギー緊急プログラムにより短期的な負担軽減を図っているが、成長力の低さという構造的課題の解決には至っていない。競争力回復には、税・社会負担の軽減、エネルギーコストの引き下げ、官僚主義の削減など抜本的な改革が必要と強調された。

(出典:2026年4月22日ドイツ連邦政府ドイツ連邦政府経済・エネルギー省

 

非課税ボーナスの支給制度導入、連邦参議院が反対

中東情勢による物価上昇を緩和するため、4月13日ドイツ連邦政府は雇用主が従業員に対し最大1,000ユーロの特別手当(負担軽減ボーナス)を支給できる制度の導入を発表していたが、連邦参議院(Bundesrat)で反対多数となり、制度導入は現時点で実現していない。

この制度は企業に対する「任意の選択肢」であり、このボーナスを支給した企業は、その費用を経費として税務上控除することが可能であった。このボーナス制度は、エネルギー市場の緊張が続く中で導入される包括的な支援策の一部として位置付けていた。短期的には、政府はガソリンおよびディーゼル燃料に対する鉱油税を1リットルあたり約17セント、2か月間引き下げ、約16億ユーロ規模の負担軽減を家計および企業にもたらす見通しであった。

連邦参議院では、州政府や自治体は主に財源負担の問題から反発している。制度導入による税収減は最大28億ユーロに達すると見込まれ、その約3分の2を州および自治体が負担する構造となるためである。政府は財源確保策としてたばこ税引き上げを想定していたが、たばこ税収は連邦政府のみに入るため、「負担だけが地方に残る」との批判が強まった。

バーデン=ヴュルテンベルク州のヴィンフリート・クレッチュマン州首相は、連邦政府が「初期資金だけを用意し、その後のコストを州や自治体へ押し付けている」と批判。ハンブルク市のアンドレアス・ドレッセル財務担当上院議員も、「連邦政府は自らの財源確保だけを考えている」と述べ、自治体負担分である約7億ユーロを連邦が負担すべきだと主張した。

州側は以前から、連邦法によって州・自治体に追加負担が発生する場合の恒久的な費用分担メカニズムを求めているが、現在まで合意には至っていない。今回の法案も、そうした対立構造を改めて浮き彫りにした形となった。

(出典:2026年4月13日ドイツ連邦政府、2026年4月21日ドイツ連邦政府、2026年5月8日WirtschaftsWoche

環境ニュース

 

ドイツの電力・ガス価格動向(2025年下半期)

2025年下半期、ドイツのエネルギー価格は家庭向けでやや上昇、企業向けでは低下する傾向が見られた。

家庭向けでは、ガス価格は前期比+0.8%の1kWhあたり12.23セント、電力価格は+1.6%の40.55セントとなった。一方、前年同期比ではガス(-0.4%)・電力(-1.6%)ともにわずかに低下したものの、2021年下半期と比べると依然として高水準(ガス+79.1%、電力+23.4%)にある。

価格構成を見ると、エネルギー調達コストは低下したが、CO2税や各種賦課金、ネットワーク料金の上昇がこれを相殺した。特にガスではネットワーク料金が+19.7%と大きく上昇している。

企業など非家庭向けでは、ガス価格は前期比-8.4%、電力価格は-0.6%といずれも低下。ただし、2021年比ではガス+33.5%、電力+15.4%と依然高い水準にある。消費量による価格差も大きく、小規模消費者は依然として高い価格負担が続いている。

総じて、短期的には価格は安定・やや低下傾向にあるものの、エネルギー危機前と比べると高止まりが続いている。

(出典:2026年3月31日ドイツ連邦政府統計局

 

ドイツ政府、新たなガス火力発電所の建設を進める

ドイツ政府は、風力・太陽光発電を補完して電力供給を安定化させるため、新たなガス火力発電所の建設を進める法案を閣議決定した。

法案では、発電事業者や蓄電設備の運営者に対し、実際の発電量だけでなく「供給能力を待機させること」自体にも報酬を支払う仕組みを導入する。新設されるガス火力は水素対応可能であることが条件となり、2045年までに温室効果ガス排出ゼロでの運転が求められる。石炭火力など高排出設備は対象外となる。

一方で、この制度により電力料金の追加負担が発生する見通しだ。政府試算では、2031年の助成費が10億〜30億ユーロになると見込んでおり、電力利用者への賦課金として転嫁される可能性がある。

野党・業界団体からは懸念の声も上がっている。緑の党は「グリーン水素への早期移行への意欲が不足している」と批判。自治体企業連合(VKU)は、大手電力会社に有利な制度設計となり、市営電力会社など中小事業者が不利になる可能性を警告した。連邦カルテル庁も市場集中の進行を懸念している。

(出典:2026年5月13日ZDF

 

再生可能エネルギー2025年の概況

ドイツにおける2025年の再生可能エネルギーは、電力・熱分野ともに着実に拡大した。統計作業部会(AGEE-Stat)の暫定データによると、総発電量に占める再エネ比率は55.1%に達した。

気象条件により風力および水力発電による発電量が減少したにもかかわらず、太陽光発電設備の導入が引き続き拡大し、天候の影響を十分に相殺できた。

暖房分野では再エネ由来の熱供給が増加し、最終エネルギー消費に占める割合は19.0%へ上昇。しかし、寒波の影響で化石燃料の需要も増え、伸びは限定的であった。

電力・熱・交通を含む総最終エネルギー消費における再エネ比率は23.8%と、前年(22.5%)から緩やかに上昇。特に熱と交通分野の伸びが鈍いことが全体の増加を抑えた。 再エネ導入により、約2億6,500万トンの温室効果ガス排出が回避され、前年比で約500万トン増加。さらに、太陽光・風力・ヒートポンプを中心に約376億ユーロの投資が行われ、既存設備の運用による経済効果も229億ユーロに達した。なお、これらの数値は暫定値であり、今後更新される予定である。

加えて、再エネ拡大は地域経済への波及効果も大きい。ベルリン人工開発研究所、生態経済研究所(IÖW)、およびケルン経済研究コンサル(IW Consult)の調査によると、風力・太陽光発電による地域の付加価値は、現在の年間55億ユーロから2033年には124億ユーロへ倍増する可能性がある。特に広い用地を持つ農村地域では、税収増加や雇用創出、地元企業の利益拡大を通じて、インフラ整備などへの財政余力が高まると期待されている。

2023年時点で、風力・太陽光分野は全国で約100億ユーロの直接的経済効果と約5万1,000人分のフルタイム雇用を生み出しており、その約55%が地域内に還元されている。2033年までに再エネ拡大目標が達成されれば、直接的経済効果は年間約210億ユーロ、雇用は約10万人規模に拡大する見通しである。

(出典:2026年3月24日ドイツ連邦政府経済・エネルギー省、2026年4月23日生態経済研究所(IÖW)

 

核融合発電の実現に向けた拠点の設立

ドイツ連邦研究・技術・宇宙省(BMFTR)は、核融合発電の実現に向けた「Fusion Action Plan」の一環として、3つの国家的「Fusion Hub(融合拠点)」を設立すると発表した。対象分野は「磁場閉じ込め核融合」「レーザー核融合」「燃料サイクル・材料開発」で、2026年3月24日の初開催となる核融合会議に合わせて助成ガイドラインも公表された。

核融合は、クリーンで安全、かつほぼ無尽蔵の次世代エネルギー技術として期待されており、ドイツのハイテク産業競争力を支える重要分野と位置付けられている。会議には科学、産業、政治分野の関係者が参加し、ドイツの国際競争力強化、研究と産業界の連携、人材育成、規制・標準化などについて議論した。

ドロテー・ベア研究相は、「世界初の核融合発電所をドイツに建設したい」と強調。研究機関、大学、企業を密接に連携させ、研究成果を迅速に商用技術へ転換する体制を整える考えを示した。また、長期的な投資継続と官民連携の重要性を訴え、「核融合によって化石燃料やエネルギー輸入への依存を減らし、世界情勢の不安定さへの耐性を高められる」と述べた。さらに、欧州連携や世界的な民間投資の拡大にも言及し、「ドイツは核融合を信じている」とアピールした。

(出典:2026年3月24日ドイツ連邦研究・技術・宇宙省

欧州連合(EU)、脱炭素型鉄鋼生産を支援

ドイツ・ニーダーザクセン州の経済相グラント・ヘンドリック・トンネ氏は、ドイツ連邦政府および欧州委員会の代表団とともに、鉄鋼大手 Salzgitter AG の工場を訪問した。視察では、欧州鉄鋼産業の将来戦略や、低炭素製鉄プロジェクト「SALCOS(Salzgitter Low CO₂ Steelmaking)」について協議が行われた。

SALCOSは、同社のCO₂排出量を長期的に95%以上削減することを目指す大型プロジェクト。従来の高炉プロセスを、グリーン水素を活用した直接還元設備や電気アーク炉へ段階的に置き換える計画で、EUの重要プロジェクト(IPCEI)として総額13.2億ユーロの公的支援を受けている。このうち、9億ユーロは連邦政府から、約4億ユーロはニーダーザクセン州から拠出されている。

訪問にはEU委員会の副委員長ステファーヌ・セジュルネ氏や、Salzgitter AGのCEOグンナー・グレーブラー氏も参加。トンネ経済相は、「鉄鋼産業の脱炭素化は欧州産業にとって重要課題であり、SALCOSはその成功モデルとなる」と強調した。

また、EUが2025年3月に発表した「European Steel and Metals Action Plan」や、安価な輸入鋼材への対抗措置、さらに2029年以降に公共調達で低排出鋼材の使用を義務化する「Industrial Accelerator Act」など、欧州レベルの支援策についても議論された。

Salzgitter AGは、SALCOSを「気候中立型製造の象徴的プロジェクト」と位置づけており、EU・連邦政府・州政府による支援が実現を後押ししている。

(出典:2026年4月20日ニーダーザクセン州

 

次世代型蓄電システムの研究が進められる

定置用大規模バッテリーは、効率的で気候に配慮したエネルギーシステムの実現に不可欠な技術とされている。ドイツの研究プロジェクト「Next-MeBa」では、産学連携により、電力網向けの大規模蓄電システム(100kW〜メガワット級)の高度化が進められている。

リチウムイオン電池は身近な機器で広く使われているが、再生可能エネルギーの普及に伴い、コンテナサイズの大規模蓄電が重要性を増している。これらの蓄電システムは、風力や太陽光の余剰電力を蓄え、必要時に供給することで、発電の変動を平準化し、電力網の安定化と再エネの有効活用に貢献する。

研究プロジェクト「Next-MeBa」では、「低コスト化・長寿命化・安全性向上」を柱に、新しいシステム設計やセル単位の精密制御、安全対策を開発。特に、各セルを個別制御するインバーター技術により、部分負荷時でも高効率を維持し、発熱を抑えて寿命延長を実現する。また、LiFePO₄電池の採用やモジュール設計により、火災リスクの低減も図っている。

さらに、冷却技術の低コスト化やデジタルツインによる運用最適化、実用的なビジネスモデルの検討も進行中。今後はメガワット級システムの実証試験を行い、中電圧系統での実用化と認証取得を目指す。

本プロジェクトは2027年末まで実施され、得られた成果は大規模蓄電の商用化を後押しし、気候中立型エネルギーシステムへの移行を支えることが期待されている。

(出典:2026年3月24日ドイツ連邦政府経済・エネルギー省

 

フィンランドとドイツ、水素分野での協力強化へ

フィンランドとドイツは2026年2月18日、パリで開催されたIEA閣僚会合に合わせ、水素インフラ、水素技術開発、投資促進に関する協力強化の意向表明に署名した。この文書は共通方針と重点分野を示すもので、法的拘束力はなく、具体的な施策は今後協議される。

フィンランドは、水素の製造から利用までを含むバリューチェーン全体で欧州のリーダーとなることを目指しており、クリーン水素や合成燃料の生産拡大、産業の脱炭素化、高付加価値輸出の強化、投資誘致などを推進する。EU全体のクリーン水素生産の10%を担うことも目標に掲げている。

また国内では「水素バレー」の形成と全国的な水素インフラ整備を進め、2035年までに統合的な水素市場の構築を目指す。

両国は今後、クリーンエネルギー分野への直接投資促進や産業の脱炭素化、水素から再生可能燃料(RFNBO)への転換などを支援する経済環境の整備を進める。また、バルト海地域における効率的なクリーンエネルギー市場の構築も視野に入れる。

今回の協力は、フィンランドの再生可能エネルギー潜在力、ドイツの貯蔵能力、そして両国の産業・技術基盤を相互に活用する点でも重要とされる。

(出典:2026年2月18日フィンランド政府

 

低炭素水素を「公共の利益が最優先される分野(overriding public interest)」として位置付け

ドイツ政府は、水素市場の拡大を加速させるため、低炭素水素を「公共の利益が最優先される分野(overriding public interest)」として位置づける方針を打ち出した。これにより、水素関連プロジェクトの許認可や導入手続きの迅速化を図る。

連立与党は、水素加速法(Hydrogen Acceleration Act)の適用範囲を拡大し、再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」に加え、化石ガスを利用しCCS(二酸化炭素回収・貯留)を組み合わせた「ブルー水素」も対象に含めることで合意した。

ドイツエネルギー・水道事業連盟(BDEW)やドイツ商工会議所連合(DIHK)は、再エネ由来に限定しない「低炭素水素」の活用が、水素経済と産業転換を早期に進める上で不可欠だと主張している。再エネ電力の拡大が十分でない現状では、グリーン水素だけでは供給不足に陥るとの見方だ。

一方、環境団体はブルー水素の導入拡大について、化石燃料依存を固定化しかねないと反発している。ドイツや欧州では、重工業や航空など脱炭素化が難しい分野の切り札としてグリーン水素への期待が高まってきた。しかし、高コストや需要拡大の遅れを背景に、水素市場の成長は想定を下回っている。

ドイツ連邦会計検査院も特別報告書で、政府の水素戦略は供給・需要の両面で目標未達が続いており、多額の補助金投入にもかかわらず、短期的な達成は難しいとの見方を示している。

(出典:2026年2月24日Clean Energy Wire

 

新たな水素技術の研究基盤の立ち上げ

シュトゥットガルト大学は産業やモビリティ分野の脱炭素化に向け、水素の製造から利用までバリューチェーン全体を対象に研究を進める、研究基盤「WAVE-H2」を立ち上げた。プロジェクトにはドイツ連邦研究・技術・宇宙省(BMFTR)が約3,600万ユーロを支援している。

WAVE-H2では、水電解による水素製造に加え、メタノールやアンモニアなどのエネルギーキャリアへの変換、さらにアンモニアからの水素回収技術を重点的に研究する。特にアンモニア経由の輸送技術は有望視されている。また、燃料電池試験設備を活用し、水素から電力・熱を生み出す技術も検証する。

このほか、バイオガス由来の航空燃料製造や、熱分解(パイロリシス)による廃棄物からの基礎化学品生産にも取り組む。研究は産業界との連携を重視しており、近隣の研究施設ARENA2036や、CO2ニュートラルな化学品製造を目指すCHEMampereとも協力している。

(出典:2026年2月5日HZwei

ドイツ北部で水素プロジェクト拡大へ。eFarmに150万ユーロの助成

ドイツ北部の水素プロジェクト「eFarm」は、設備拡張のため新たに150万ユーロの助成金を受け、グリーン水素の増産体制を整える。これにより、地域で運行される水素バスを大幅に増やし、1日最大30台への燃料供給を可能にすることで、再生可能エネルギーによるクリーンな公共交通のさらなる普及を目指す。

ドイツ・ノルトフリースラント郡のボスビュルにある水素プロジェクト「eFarm」に対し、150万ユーロの助成金が交付されることが予定されている。このプロジェクトはエネルギー企業GP Jouleが中心となって進めており、地域の風力発電や太陽光発電を活用して、環境に優しい「グリーン水素」を生産している。

今回の資金は、生産拠点であるボスビュルの設備改修に充てられ、水素の生産能力がさらに強化される予定だ。すでにこの地域では、水素を燃料とするバスが約4年前から運行されており、現在は2台が稼働している。今後はさらに10台の水素バスが追加される計画だ。

また、水素を製造する電解装置の拡張により、将来的には1日あたり最大30台のバスに燃料を供給できる体制が整う見込み。この取り組みには地域の市民風力発電や太陽光発電施設も参加しており、再生可能エネルギーを活用した持続可能な交通システムの実現が期待されている。

(出典:2026年4月22日NDR

イベント報告

 

2026年2月19日 GJETCステークホルダー対話

日本とドイツにおける産業分野のエネルギー効率化の改善策をテーマに、日独エネルギー転換評議会主催のステークホルダー対話が開催されました。

2026年2月19日、ベルリンにて「日本とドイツにおける産業分野のエネルギー効率化政策の改善策」をテーマに、日独エネルギー転換評議会(GJETC)主催の意見交換会が開催されました。 日独エネルギー転換協議会(GJETC)および日独エネルギーパートナーシップチームは、ドイツと日本の産業界、研究機関、行政機関からの代表者を招き、ベルリンの連邦報道局ビジターセンターにて、以下の焦点が議論されました。

• 産業分野におけるエネルギー効率の観点から、ドイツと日本は現在どのような状況にあるのか。どのような政策が実施され、あるいは計画されているのか。

• COP28で合意された目標である「2030年までにエネルギー効率の改善ペースを倍増させる」をどのように達成できるか。

• 産業部門における費用対効果の高いエネルギー効率化の潜在能力を、いかにしてより有効に活用できるか。 企業に対する実践的な支援をどのように改善できるか。

詳しい議論内容についてはGJETCのウェブサイトをご参考ください。

2026年3月31日 テューリンゲン州における「日本経済デー」

テューリンゲン州における日本経済デーにおいて、弊社日本事務所パスカル・グードルフが、日本における販売体制構築について講演を行いました。

2026年3月31日、テューリンゲン州バート・ランゲンザルツァにて「日本経済デー(Japan Wirtschaftstag)」が開催されました。 本イベントは、日独産業協会(DJW)とテューリンゲン州開発公社(LEG Thüringen mbH)が共催し、日本庭園においてブランチ付きのネットワーキング形式で実施されました。 弊社日本事務所のパスカル・グドルフが、日本における販売体制構築について講演を行いました。その他のテーマとして、日本市場に対する異文化理解や、日本市場参入に関する実践事例が取り上げられました。

2026年4月20日 第19回日独経済フォーラム

今年の日独経済フォーラムでは、日独両国が、どのようにネットゼロへの移行を進めているか、資源の有効活用をいかに実現するかについて意見交換が行われました。

ハノーファーメッセで開催された本フォーラムでは、ドイツと日本の産業界および政策関係者が、産業の未来を形作る重要テーマについて、課題、イノベーション、協力の可能性を議論しました。 特に、両国の企業がどのように「ネットゼロ」への移行を進めているか、資源の有効活用をいかに実現するか、また相互にどのように学び合えるかが議題となりました。

2026年5月6日「ヴェーザー=エムス地域におけるバイオエコノミーの循環経済」キックオフ会議

ドイツ連邦環境財団(DBU)の環境コミュニケーションセンターにおいて、農業、食品生産、研究、行政の関係者が集まり、地域における循環型バイオエコノミーの課題や機会、アプローチについて議論が行われました。

本プロジェクトは、2026年初頭よりオスナブリュック郡の委託を受けてECOSが調整を行っており、企業、スタートアップ、研究機関、経済振興機関と連携し、地域における循環経済の発展を目的としています。特に農業および食品生産分野に重点が置かれています。 ドイツ連邦環境財団(DBU)の環境コミュニケーションセンターにおいて、農業、食品生産、研究、行政の関係者が集まり、地域における循環型バイオエコノミーの課題や機会、アプローチについて議論が行われました。 また、基調講演ではバイオベース製品の可能性や既存ネットワークに関する知見が共有されました。さらに、ワークショップでは、規制上の課題、デジタルプラットフォーム、プロジェクトの方向性などについて検討が行われました。


イベント案内

 

6月24日DJWシンポジウム

デュッセルドルフにおいて行われる日独産業協会のシンポジウムでは、レジリエンスと国際協力に関するドイツと日本の視点をテーマに開催される予定です。

今年のシンポジウムは、日独産業協会(DJW)の創立40周年記念も兼ねて開催されます。2026年6月24日、デュッセルドルフ見本市会場内の施設において、世界の政治情勢が中心テーマとして取り上げられます。欧州周辺で続く戦争、東アジアにおける緊張の高まり、増加するサイバー攻撃やハイブリッド型の脅威により、安全保障と防衛はもはや純粋に軍事的な課題としてのみ捉えることはできなくなっています。今日ではそれらは、国家のレジリエンス、経済の安定、そして国際的パートナーシップを支える不可欠な要素となっています。

世界的な紛争が深刻化するなかで、ドイツと日本は、自国の安全保障戦略を民主主義的価値観および国際的義務とどのように両立させていくべきかという課題に直面しています。DJWシンポジウム2026では、このテーマに対して客観的かつ中立的な立場からアプローチし、建設的な対話のための事実に基づく基盤づくりが目指されています。 また、登壇者としては、実績ある大企業に加え、革新的なスタートアップも招かれる予定です。